比較するのは野暮というもの「ギターヒーローIII レジェンド オブ ロック」


※ここではWii版をベースに話をします
ギターを演奏する、というと圧倒的先駆者の「ギターフリークス」があるが、それとはベクトルから違う。
確かに操作は同じだし、画面表示もよく似ている。しかし、遊んでみると「演奏感」が感じられ、最初はダメでも徐々に上達する楽しさが十二分に詰まった作品といえる。
このゲームにはフレット移動があり、ボタンも5つであるため、難易度が上がると小指を使ってもフレットを移動させないと間に合わない譜面が登場する。
低難度譜面はボタン3つから始まり、基礎動作を学ぶ。続いてボタンが4つ、速いソロや連打が登場し、ボタンが5つになると離れた同時押しや3つ同時押しの移動など、基礎を積み上げていくことでステップアップする仕組みが実に良くできている。
また、判定も「弾けた」「弾けない」の2段階しかなく、それが逆に難度の高い場所を偶然つなぐ喜びを増幅させ、自分が凄いんじゃないか、という感覚に酔いしれる。まさに難しさに対する一種のアンチテーゼといえよう。
さらに「ハンマーオン」「プルオフ」というギターのテクニックを再現。弦を弾いたあとに押さえている指を動かして音を変えるもので、ゲーム中では中央が白く光っているノートは、弾かなくともこれを押さえるだけでOKとなる。
こういった細かい部分でも、ギターを演奏している感覚を味わうことに特化したゲーム性を実現している。
収録楽曲も実に豪華で、洋楽アーティストの本人演奏による新録や、音源提供された曲が多数。家庭用の利点をふんだんに生かし、楽曲は全てフルバージョンで収録されている。
たとえばTHE SEX PISTOLSの「Anarchy in the U.K.」は新録、GUNS ‘N’ ROSESのギタリスト「SLASH」はボスキャラとして登場、一緒に「Welcome To The Jungle」を演奏するという演出までついている。
特典映像として、上記楽曲収録の模様や、SLASHによるギター破壊動作をモーションキャプチャーしたときの模様など、全力で面白いことをやっている様子がふんだんに描かれている。
うんちくのごとくこんなことを書いているが、自分自身もあまり洋楽はよく知らなくて、名前を聞いたことはあっても曲を知らなかったり、このゲームで存在を知った曲も多数。
ボーナストラックとして、気鋭のアーティストによる楽曲も多数収録されているので、興味が沸いたらCDを購入してみるのも楽しみが広がりそうだ。
中でもエンディングに流れるDRAGONFORCEの「Through The Fire And Flames」は圧巻。特に難しい上に曲が7分以上と長く、演奏しきったあとの疲労感、充実感は非常に高いものがある。
滅多に機会がないかもしれないが、2人でのセッションはさらに楽しみを増幅させる。
Wi-Fiでセッションすることも可能だが、やはり気心の知れた仲間とのプレイは非常に盛り上がる。機会があれば、是非体験してみていただきたいところ。
PS2、PS3、360(予定)でも展開されているこのゲーム、Wii版だけはリモコンをギターコントローラの中にはめ込むようになっており、無線通信部分が略されているためコストが下がり、価格が約2,000円ほど安くなっている。
コントローラそのものの出来も良く、チャチすぎず、かつ威圧感を和らげるデザインは秀逸。
使用しないときはネック部分を外して分割出来るので、収納スペースも安心。箱はとんでもなく大きいが…。
自分地震はというと…。
ギターフリークスはとうの昔にプレイをやめてしまったので、EASYからステップアップしていくのが新鮮で非常に楽しい。
ギターフリークスが速いテンポでたくさんの音符を弾かせるのに対し、こちらはEASYだと全般に弾き数が少なく設定されている。「押さえる」ことに比重を置いている感じがする。
難度が上がれば、ガンガン弾かせる曲がたくさん登場するので心配は無用だ。
現状、ビートマニアと平行してこちらも遊んでいる。HARDの後半で四苦八苦して行き詰まったので、基本を学び直したり
非常に良くできた秀作なので、洋楽アレルギー解消にも是非。
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PS2版、PS3版もそれぞれ出ている。360版は発売日未定になってしまった。
Wii版のみ、チュートリアル音声が日本語化されているが、それ以外は説明書と一部テキストのみなので注意が必要。
PS3版、360版はダウンロードにより楽曲を追加できる利点がある。

PS2

PS3

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