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IIDX INFINITASを快適に配信したかったのでさらに色々やった

前回の記事から2ヶ月ほど経過し、配信のため色々と試してわかったことが出てきたので再度エントリーを起こします。

IIDX専用コントローラエントリーモデルが再販されたので、小遣いをはたいて飛びつきまして、1月よりこちらでプレイをしております。実に快適で、改造やら設定変更がいらない上にキーボードとの併用も最小限でよく、なによりターンテーブルの反応がいい!

調子がいいときはスコアもガンガン伸びるので、配信もこっそりやったりしていますが、ようやく設定が落ち着きそうなのでそのあたりを書いていこうかと。

共有モードは音ズレが酷いけど配信に影響が出る

前回の記事で、「配信するにはWASAPI設定を共有にする」と書きましたが、一部の曲(Don’t Stop!が顕著)で譜面とバックトラックがずれまくる現象が出て、とても遊べる状況になりませんでした。

これを「排他」にすれば音ズレも発生しなくなりますが、配信するにはひと工夫必要になります。

通常はOBSの「デスクトップ音声」からゲームの音を拾いますが、排他モードになるとこれが無効になってしまいます。

そこで別途、PC本体背面の出力(緑の端子)を2分岐させ、片方をスピーカーに、もう片方を緑の端子の隣にあるライン入力(青い端子)に入力します。

そして、OBS側の設定でグローバル音声デバイスにマイクを追加して「ライン入力」を選択します。これで音声が録音されるようになります。

分岐用のアダプターは100円ショップにもあるものでも良いのですが、自分はちゃんとしたスプリッターを購入して使いました(JVCのAP-120A)。

それとステレオミニプラグのケーブルが1本追加で必要になりますね。こちらは短いものを調達すればいいと思います。

マイクと打鍵音

さて、マイクと打鍵音です。自分の声も打鍵音も両方乗せてあげないと「やってる感」が伝わらないですよね。

しかしノイズ抑制を気にするとOBS側のフィルタ設定で「RNNoise」を選んでしまいますが、こちらでプレイすると打鍵音が入らないほどノイズ抑制が効く状態になってしまうので、「Speex」の方で良いと思います。抑制レベルは初期設定の-30dBで、自分は良さそうと思いました。

マイクそのものについてですが、テレワーク需要でいろいろなものが店頭に出るようになったので選びやすくなっています。自分はサンワサプライのMM-MCUSB25を選択しました。USB接続の単一指向性マイクで、ヨドバシだと2000円ちょいで買えてしまいます。

これはマイク側にミュートスイッチがついているのが特徴で、咳などの音を止めることができます。ただ、押すときにクリック音がどうしてもしてしまうので、頻繁に使うのは難しいところです。

余談ですが仕事で会議時にはもともと、家に余っていたBluetoothのヘッドセットに付属のマイクを使用していたのですが、声が聞き取りにくいと言われていたのです。新しく買ったマイクを使用したところ「別人のよう」と言われるほど音が改善したので、マイクって大事だなと改めて思いました。

配信で稼げるくらいになりたいという方はもっといい環境を作ったほうがいいと思いますが、とりあえずお試しでやりたい、緊張感をもってプレイしたいという自分のようなタイプはこれで十分かなと思います。

設定を終えて

環境がだいぶ変わったので、配信外でのプレイもかなり良くなりました。配信外では調子が上がっているのをいいことに、ライバル挑戦状を撃墜しまくって遊んでいます。

SP七段ではありますが、こんな自分で良ければライバル登録も募集していますので、よろしくおねがいします!

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IIDX INFINITASを快適に遊びたかったので色々やった

6月にPCを刷新し、10月にはモニターを31.5インチ/165Hzに買い替え、いよいよ時は満ちた、というわけで11月からbeatmania IIDX INFINITASを始めたのです。

残念ながら専用コントローラはエントリーモデルも完売しており、容易に手に入る状況ではありません。仕方がないので、PS2版で使っていたコントローラをひっぱりだしてきて、いにしえのPS→USBコントローラコンバータを発掘して使ってみたわけですが、普通に遊んでいるとこれが快適とは言えない状況でした。

標準のジョイパッド設定を使ってみると、ターンテーブルが二重に反応したり、7番キーのチャージがうまく反応しなかったりで、正式対応していないとはいえかなり厳しい状況。

パッドの入力をキーボードに変換するツールもいくつか試したのですが、-1.5くらいまで判定をずらさないといけなかったり(個人差はあると思いますが)、判定のブレがどうしても気になる感じです。

仕方ないので、いろいろ考えた結果まずコンバータを買い替え。ネットを探してみるとPS2→Xbox/PCのコンバータが5000円程度で売られていたので、クーポン使って4500円でゲットしました。

しかし安定動作していた入力変換ツールが動かなくなってしまいました。仕方なく判定がブレるほうのツールで試したところ、-1.0にしてそこそこ光るようになったので妥協しました。

じゃあ変換ツールを変えよう

せっかく120Hz出るモニターを買ったので、気持ちよく遊ぶためにも変換ツールの選択は重要です。ここまでいくつか試しているわけですが、

JoyToKey : 安定して動作はするが、どうしても判定ブレが気になる。シェアウェア880円。

JoyAdapter : コンバータ経由だと設定はできるのにゲームに入るとコントローラを認識してくれない。無償だが2003年で開発が停止している。

あと、コントローラを差しっぱなしで起動するとINFINITAS側でジョイパッド扱いになってしまいまともに操作できなくなるので、起動してから差し込むということまでやっています。本当に煩わしい…

さがしていると海外産で日本語対応していないものの、よさげなツールを発見。

それがreWASDなのです。14日間の試用期間を過ぎると6ドルかかり、連射などの追加機能を使うためには更に課金が必要ですが、INFINITASを遊ぶ上では基本機能のみで十分です。

他のFPSやMMORPGなどをやる方は全部入り(20ドル)買ってもいいんじゃないでしょうか。

色々試した結果、こんな感じの設定に落ち着きました。

先のコンバータを使用すると、Xbox Oneのコントローラとして認識されます。

まず右上の横棒3本のアイコンをクリックし、Addをクリックして新しくプロファイルを作成します。1P側プレイヤーなので1Pを含む名前にしました。DPをされる場合は、コントローラを2つつなぐと、左下にコントローラが2つ並びますので認識順に設定してあげるといいと思います。

各ボタンの位置をクリックするか、コントローラを操作して対象のキーを選択していきます。1~7の各ボタン入力は各キーに割り当て。上をLShift、下をLCtrl、左をVに設定。TabとEnterも設定します。

(2020年12月5日追記)先のBrook製コンバータを使用すると、PS2コン側のスタートボタンを押しながら何らかのボタンを押すと、そのボタンが連射に設定されてしまうため、ボタンでのハイスピード変更やギアチェンなどに支障が出てしまいます。とりあえずの回避策として、TabとEnterを上の画像と逆にして設定することで回避しています。

Fのキー(LT)に関しては、ウインドウ右のコントローラ裏向きのアイコンをクリックして設定します。

そして、全ボタンのジョイパッドとしての入力を無効化します。こちらは各ボタンクリック後、「Gamepad Mapping」をクリックして「Unmapped」を選択。これでコントローラを差しっぱなしで起動しても問題なく操作ができます。

音ズレ問題にも切り込む

ここまでで、コントローラの問題は解決したのですが、遊んでいると譜面とバックトラックがずれる現象が発生してしまいました。

FAQを読むと、垂直同期をオンにすると解決するとのことだったのでやってみたのですが、これを設定すると起動画面までは120フレーム出ていたのに、ゲームに入ると60フレームになってしまいます。

グラフィックカードがNVIDIAなので、デスクトップで右クリックしてコントロールパネルを出して設定を呼び出します。

3D設定の管理から、プログラム設定タブを選択し、追加ボタンを押してINFINITASの本体を選んで追加します。

リフレッシュレートの設定はすでに利用可能な最高値が設定済みですが、フレームレートがオフになっています。ここに120を設定してあげれば、垂直同期オンでも120フレーム出てくれます。

「低遅延モード」は議論の分かれるところだと思いますが、自分の場合はオフのままで違和感なく遊べています。これを「ウルトラ」にすると、-1.0くらいで安定してた判定が+2.5くらいまですっ飛びます。アーケードでも-1.0くらいで遊んでいるので、これはこのままにしておきます。

配信はロマン

せっかく環境整えてあるんだから、PCからの配信・録画も試したいですよね? ね?

以前から動画のアップはしていましたが、リアルタイム配信についてはTwitter経由でこっそりとやっていました。

INFINITASでもやってみたい、というわけでOBSにゲームキャプチャを設定し、「特定のウインドウをキャプチャ」にしてINFINITASを選んであげれば完成。

…のハズだったのですが、音がどうしても出ない! スピーカーから音は出ているのに、というわけでこれはゲーム側の環境設定で音声の「排他モード」を「共有モード」にしてあげることで解決します。

これで「デスクトップ音声」が拾えるようになるので、録画・配信に音が乗ります。が、音が遅延するという意見もあるので、気になる場合はオーディオボードの導入を検討することになるのでしょうか? そこまでは詳しくないので、このあたりは詳しい方に譲ろうと思います。

(2021.1/16追記)音声のモードを共有にすると、一部の曲で譜面とバックトラックがずれる現象が発生するため、排他モードに変更しました。修正後の手順については追加設定のエントリーを書きましたので、こちらをご参照ください。

設定を終えて

120フレームにすると何故かピカピカ光るので環境の整う方はぜひ設定しましょう。7段そこそこの腕しかないのですが、それでも低難度の曲なら天井近いスコアも狙えていい感じになりますね。

PC環境は人により千差万別ですが、あくまで一例として見ていただけると幸いです。

【Steam】ストリートファイターVと360アケコン+MAGIC-NSの相性が良くない話

PCを新調してうかれていたので、Steamで4000円のストリートファイターV チャンピオンエディションを買った2週後にセールで1000円引きになって悲しみにくれているジャラです。

さてMAGIC-NSとデドアラ4アケコンでバシバシ戦っていたわけですが、どうも相性が良くないのか、数戦に一度、対戦のあとにコントローラのボタン配置が変わってしまう症状に遭ってしまいました。ドングルの抜き差しをしている間に再戦の受付時間が過ぎてしまうこともしばしば。

対戦のあいだは決して起こらないので、なんだろうなあと思いつつ、ドングルを抜いて直接PCに接続した上で、x360ceを試してみることに。360コントローラを360コントローラとしてエミュレーションするというのがちょっと奇妙な感じもしますが、この設定でやってみたところ、うまく動作するようになりました。

細かい使い方はここでは割愛しますが、とりあえずはこれで不具合なく遊べています。

サムスピネオジオコレクションも同じような不具合あるのかなあ…(対戦などやらないのでわからず)

PCでゲームするのにも設定不要で便利なMAGIC-NS

PCを新調してから、Epic Gamesのランチャー内で配布されてる無料ゲームが熱いのですが、中でもサムライスピリッツのネオジオ版全部入りが6/18までタダというのには衝撃を受けました。

とりあえず落として遊ぶわけなんですが、やっぱりアーケードコントローラが使いたい。それも、手持ちのもので、買い足しは避けたい。というワガママが出るわけです。

「CONTROL」で純正の360コントローラがUSB直接接続で使えたので、じゃあこっちも、ということで登場したのがXbox360用「DEAD OR ALIVE 4 STICK」。

そう、360の本体予約解禁日に予約して、発売日に行ったらソフトと勘違いされててスティックの方は後日受け取りになったという品でした。なおデドアラ4には興味はなく、テトリス目当てで買ったのですが…。

で、こっちを差していろいろ試してみたところ、どうも挙動がおかしく。自動的にインストールされたのでドライバはあるようなのですが、製作者が個人名で、ツールをかましても操作に色々おかしなところがあったので途方に暮れていました。

SteamのストリートファイターVではツールを経由して使えていたので、余計に謎が深まりました。試行錯誤するもうまくいかず、です。

ここで、ふと思い立ってSwitchに差してるUSBコントローラ変換器「MAGIC-NS」をかまして、PCモードで動かしたところ、なんの問題もなく認識。操作もバッチリ。苦労は一体何だったのか、というレベルです。

さらに、買った頃から3年経過しているせいか、ファームウェアが更新されまくっており、ネオジオミニに対応していたりしていました。欠点を挙げるとするなら、このモード切替が煩雑です。

ボタンも小さく押しづらい上、抜いた時点のモードを記憶しているので、Switchに挿していて赤くなった状態だと、PCに挿したときに赤から緑まで5回の切り替えを行う必要があり、面倒です。

古いの持ってるよ、という方は古いまま使ってしまうのもアリだとは思います。

なお「MAGIC-NS」だけ紹介しましたが、「MAGIC-S PRO」でも対応していますので、持ってるよ、という方や、PS4しか持ってないんだよね、という方は利用されてはいかがでしょうか。

GV-HDRECにDiscordのボイスチャットをマイク入力する!(ケーブル取り回し編)

大変な事態になっている現状、無人島でのスローライフに心が傾きかけている昨今ですが、いかがお過ごしでしょうか。

まさかこの記事が4回も続くことになるとは…。

さて前回ケーブルを自作しましたが、この方法には欠点が2つあります。

  1. 自分の声がヘッドセットに入らないようにし、かつゲームの音もヘッドセットで聴きたい場合のケーブルの取り回しが非常に面倒
  2. 配信者はDiscordのアカウントが2つ必要で、うちひとつは全員の声をマイク端子に送るために最大音量で送出する必要あり

最悪、ヘッドセットからはDiscordの音声だけを流し、テレビの音でゲームの状況を把握できればよいのでしょうが、テレビの音をマイクが拾ってしまうとよくないので、できればテレビの音は消して対応したいものです。

接続方法1テレビの音とDiscordの音をミキシングして聴く

HDMIパススルーをONにすれば、マイクの音はテレビからは出力されません。これを利用して、Discordの音声出力とテレビの音声出力をミキシングして聴くことにします。マイクとヘッドホンが別々でも対応できるやりかたです。

4極→3極マイク/ヘッドホン変換アダプタをもうひとつ導入し、録音するスマートフォンなどに差し込みます。マイク端子にはマイクを差し込むのですが、ヘッドホン端子には短めのミニプラグを用意します。

テレビ側からは長めのミニプラグを用意し、Discord側の出力とこんな感じのスプリッターを介して接続するとよさげです。

これで完璧に自分の声を排除して遊ぶことができます。しかしケーブルだらけになって大変ですね…。

接続方法2 : USBデジタルミキサーを使う

これは実際に試してないので憶測になってしまうのですが、このようなヘッドセットを使うことでDiscordの音声とゲーム音声をミックスして聴くことができるようです。

お手頃価格なのでちょっと試してみたい…

GV-HDRECにDiscordのボイスチャットをマイク入力する!(ケーブル自作編)

Switch版「どうぶつの森」も出たので、通話しながらのオンラインプレイが捗りそうですが、いかがお過ごしでしょうか。

さて今回は元記事のコメントにてケーブル自作の方法がわからない…とお嘆きの方がいらっしゃったので、自分なりに自作した方法を解説します。

まずはこちらの画像を。最終的にどのような接続になるか、という図になります。

左の短いケーブルが自作したコンデンサ付きケーブルになります。

GV-HDREC本体(画像では省略)→4極3.5mmミニプラグと3極ヘッドセットの変換アダプタ→自作のコンデンサ入りミニプラグ延長ケーブル→抵抗入りの3.5mmステレオミニプラグケーブル→スマートフォンのイヤホン端子

最低限必要なパーツは下記です。

  • 3芯のシールド線(3色の電線でも可)
  • 3.5mmミニプラグオス
  • 3.5mmミニプラグメス
  • 2.2μF or 22μFのセラミックコンデンサ

元記事にも書きましたが、余裕を持って2個ずつ(シールド線は2mくらい)買っておくと一度は失敗できるので安心できます。

作業に入ります。

まずシールド線を長めに切り、ニッパーなどでシールド線をむいておきます。その後、オスメスの端子をバラして根元のパーツをケーブルに差し込みます。これをやらないとハンダ付けしたあとで後悔します。図のケーブルの長さだとちょっと短いです。50cmくらいがいいかも。

ここまで来たらいよいよハンダ付けします。

まずオス側の画像。

黒線を一番長い端子に、白と赤をそれぞれ短い端子にハンダ付けします。白赤はぶっちゃけどっちでも大丈夫です。どうせマイクの出力信号はモノラルなので。

で、問題のメス側。

わかりにくいので2枚に分けました。まずコンデンサの足の片側を曲げて長い端子の穴に通し、ハンダ付け。

非常にわかりにくいかと思いますが、コンデンサのもう片方の足を黒線とハンダ付けします。赤と白は残った端子のどちらにハンダ付けしても大丈夫です。

自分も陥ったのですが、むき出しの線が他の導通部や端子にぶつかると当然機能しませんので、注意深く線をまとめていきます。

そしてシールド線に通しておいた根元のパーツをコネクタにねじ込んで完成となります。

今回はメス側にコンデンサを付けましたが、内部パーツの余裕がほとんどないので、結構むりやりになってしまっています。見た目を気にしないなら、コネクタに収めることを諦めてコンデンサを外につないでしまうと楽です。

また見た目重視でシールド線を使っていますが、電線ならなんでも大丈夫です。むしろむいたりするのがちょっと面倒になりますので、とにかく簡単に! というのであれば電線を使ってしまうと楽かと。

お役に立てれば幸いでございます。

それは、いまでも、ビートのモンスターだ

このテキストは、「IIDX20周年お祝いWebアンソロジー」の参加コンテンツです。

1st style

稼働が予告されたその日、俺は神奈川県内某所のゲームセンターにいた。なにしろ1プレイ300円もするそのゲームが100円でできるかもしれない。そんな期待があってか、そのゲーセンには行列ができていた。

当時は学生時分であった。1日潰すつもりで朝からゲーセンに詰めていたが、交通費も馬鹿にならないくらいの移動をしてきている。元は取って帰りたかった。

何十人と並んでいたその先にあった筐体。遠すぎてよくわからなかったが、いったいいくらで稼働するのか。ゲームの内容はもうみんな知っているであろう。ほぼ全員の興味はそちらに向いていた。

長い長いセッティングのあと、その筐体に表示されたのは「CREDITS 0/2」の文字であった。

遠くから駆けつけ、並びに並んで、結局200円という可もなく不可もない価格設定に落ち着き、結局1回遊んで帰途についたのをよく覚えている。

その1回。1回目のプレイでほぼ全員が頭を悩ませる問題が、もうひとつあった。

左と右、どちらでプレイするか。

ビートマニアと違い、左右のプレイサイドでターンテーブルの位置が異なるこの筐体に、戸惑う者が続出したのだ。

行列の先で筐体に上がるプレイヤーを見ていると、多くのプレイヤーが慣れた右側を選択していることは明らかだった。

左か、右か。直前まで悩みに悩んで出した答えは、左だった。

他人と同じことをしていても面白くない、ならば俺は左を選ぼう。そんな理由だったはずだ。

当然だが、最初はとても戸惑った。左手で操作することそのものに慣れないターンテーブル。左利きの自分でさえもなかなか慣れず、ボタンの間隔が変わったりしていることもあって相当にストレスだった。

しかし決めたことは貫かなければ。無意味かどうかはともかく、こういうことにはとても頑固な自分がそこにいたのだった。

substream

IIDXが地元に入荷してほどなく、DDRとの連動が発表された。

稼働当初は300円だったIIDXも、このころには200円に落ち着き、遠征しなくても普通に遊べる状況になっていた。

ゲームを通じて知り合った仲間と、この「クラブバージョン」で遊ぶことは俺にとっても仲間にとっても嬉しいことだった。自分はIIDX側で遊ぶことが多く、あまりDDR側を遊ぶ機会に恵まれなかったものの、仲間との時間は他の何にも代えがたいものだった。

自分が楽しいのもそうだが、やはり他人を楽しませてこそ、自分の存在が活きるのだとこのとき痛感した。いままで生きてきた中でも、ネタを提供する側に立つことで仲間が増えた、その原点になる出来事のひとつだといえる。

IIDXがゲームとしてまだまだ苦戦していたとは思えないくらい、その存在は大きかった。

2nd style

この頃になるとようやく「らしい」曲が収録されるようになって、徐々にプレイ頻度が上がっていった。また、近場に100円で稼働している店ができたため足繁く通うことになる。

そんなある日その店でIIDXに並んでいると、たまたま中学の同級生と再会することになる。この出会いが、その後山梨に月1ペースで通うことになるほどの縁をつなぐことになるのだが、それはまた別の話である。

この頃から、難度の高い曲が入ってくるようになり、クリアがおぼつかない曲がちらほら出てきた。当時からインターネットランキングには積極的に参加していたのであるが、それほど高難度の曲を要求されないこともあって、回数をこなせばいいスコアが出せるようになっていた。

プレイスタイルもクリアよりスコアを狙う形にシフトしていき、徐々にではあるがついていけない曲が出てくるようになってしまった。

3rd style

おそらく、最も輝いていたシリーズであり、最も遊びこんだシリーズである。曲が大幅に増え、ビジュアル面も強化されたため新規のユーザーも取り込み、盛り上がってきたころだと言える。

そして、地元のゲーセンがついに100円で稼働させるようになり、プレイ頻度はさらに上がっていった。地元ゲーセンにライブモニターがいくつか設置されるようになって、すごいことをやっているプレイヤーには人だかりができた。

遊び方も広がり、とうとうダブルプレイに手を出すようになる。料金が下がったことから、練習ははかどり大規模大会にも挑戦するようになっていった。

まさに黄金時代だった。高難度のアナザー譜面をこなせる腕はなかったが、自分のやりたいスタイルで楽しく遊び続けたシリーズとなった。

しかしこの頃になると、ゲーム画面を映し出すモニターの表示が薄くなり、見づらくなる店が出てくるようになる。メンテナンスには知識と資金が要求され、なかなか修理に踏み出せない店が大半となっていた。

さらに、厳しい出来事が続いた。

4th style

地元に4thが入荷しなかったのである。この出来事は、プレイ回数を激減させるに十分であった。稼働当初に隣町のゲーセンに行って何度か遊んだが、あまりに混雑していた。

就職活動や論文執筆など、大学生活も大詰めとなって更にゲーセンが遠のいた。そのため、初期シリーズの中では思い入れがあまり強くない作品となっていた。

5th style

地元に5thが入荷したのである。しかしモニター部分の劣化が著しく、プレイを重ねるにはあまりに厳しい環境だった。

またポップンミュージック6の稼働が重なり、インターネットランキングへの注力をしていたことから、こちらもIIDXのプレイ回数を絞らざるを得ない原因となっていた。

就職したこともあり、主戦場は地元から会社最寄り駅、乗換駅へと移っていったのだった。

そして、あるとき立ち寄った途中駅のゲーセンが、個人的に大きな出会いをもたらすこととなる。

6th style

その人物は低難度帯のプレイを得意とし、俺とエキスパートで常にいい勝負を繰り広げていた。

宿命のライバルの誕生である。他に類を見ないレベルで切磋琢磨し、お互いを尊敬し、また許しあった。

インターネットランキングでは二人で行う部門にもこのコンビで積極参加した。いつしか、その相手を「弟」と呼ぶようになっていた。

そうして広がった仲間たちとは閉店後まで語り合った。あまりに楽しすぎた。

そんな仲間たちとの交流は、2年ほど続くこととなる。

8th style

その「世界」に入り浸るようになって1年ほどが経過していた。

8thの稼働日は会社を定時で抜け出し、一直線に仲間たちの待つ店に向かった。ああでもない、こうでもないとひたすらに盛り上がった。

その後も足繁く通い、笑いあい、切磋琢磨し、腕を磨いていった。

8thは稼働期間が長かったこともあり、おそらく3rdの次に遊んだシリーズと思われる。楽曲の充実度もとんでもなかった。

永遠とも思えた8th。仲間と過ごした時間も、格別のものだった。特に「弟」とは本当の兄弟のように何でも言い合った。実の性別は違えど、最高の仲間だった。

余談だがその「弟」と想い人は俺の後押しで結ばれた。末永く、幸せに。

9th style

しかしその楽しい時間にも終わりはやってきた。アーケードIIDXの暗黒期と言っても過言でない、厳しい時期の到来であった。

聞きかじりの知識で申し訳ないが、基板がWindowsベースのものに切り替わり、操作系とはUSBを介してつながることとなった。そのUSBドライバが不出来で、入力遅延を引き起こしていたのである。しかも、そのタイミングは不定期に揺れ動いていたのだ。

判定がぶれ、スコアが安定しない。

音ゲーとしての根幹を揺るがす変更に、多くのプレイヤーが戸惑った。そして、俺も例外なく、厳しさを覚えていた。

あまりにも苦しいこの変更に対し、IIDXからしばらくの間脱落することとなってしまったのだった。

IIDX GOLD

そんな隠居状態を続けていた俺に転機が訪れる。IIDX GOLDの登場であった。

HAPPY SKYの頃から少しずつではあるが遊ぶようになっていたものの、かつてのように足繁くゲーセンに通うようにはなっていなかった。

IIDX GOLDでは、新筐体の出荷が行われていた。その筐体で遊んだプレイヤーが驚きの声を上げる。

スコアが、出るのである。

そのスコアは、とてもそれまでの筐体で出るような代物ではなく、オンラインアップデートである改修が入ることとなった。

こちらも聞きかじりの知識で申し訳ないが、USBドライバの更新があったのではないかと噂されている。操作系と基板をつなぐ入力信号が安定化し、遅延は若干あるものの判定のぶれが起こらなくなったのである。

これは、クリアよりもスコアな俺にとっては僥倖であった。

そして、これをきっかけに、クリアするための力を向上させるための猛特訓をすることになる。アーケード版はやりつつ、家庭用でひたすら練習を重ね、使える指の数を増やしたのである。

この効果は絶大だった。万年6段で満足していた俺だったが、8段が取れるようになったのだ。難易度が12段階になってからというもの、Lv9で苦労していた自分がLv10でも渡り合えるクラスまで成長したのだ。

このことは俺をゲーセンに駆り立てるに十分だった。もっとうまく、もっと楽しく、遊べるようになりたかった。

DJ TROOPERS

はじめてのONE MORE EXTRA STAGE。

今まで高嶺の花だったそいつにチャレンジする機会を得たのは、一時期ゲーセンが消え、IIDXが絶滅していた地元に彗星のごとく入荷したDJ TROOPERSだった。

HYPERでも到達できるよう緩和されたその条件を満たし、緊張で震える手で集中力を高め、挑んだことが今でも忘れられない。

ゲージギリギリで突破し、完走したときの喜びは大きかった。自信につながった。

これこそが現在までIIDXを続けていられる成功体験のひとつといえるのだった。

HEROIC VERSE

そんな経験から12年の時を経て、未だ入れ込んでいるゲームとなったIIDX。腕前は年齢とともに落ちては取り戻しを繰り返していて、Lv10である程度戦えるレベルを維持するのがやっとという状況ではあるし、前作から8段が高難度化したため7段に甘んじていたりする。

それでも、40歳を超えても楽しく遊べるこのゲームを作り続けてくれるスタッフの皆さん、置いてくれるゲームセンターのオペレータの皆さんには本当に頭が下がる。

IIDX、まだうまくなる余地は残していると思っているので、なんとかこれからもまだまだ遊んでいきたい所存。

21年前に生まれた「ビートのモンスター」は、さらにLIGHTNING MODELという新しい力を手にして進化を止めることを知らない。

30作、40作と進むにつれどのような進化を見せてくれるのか?

雄々しく、強く、戦う相手として、期待を裏切らないことを望む。